あなたの体の健康は、歯と口の健康から・・・。歯・口の情報についてご案内します。

口腔機能を維持しよう

口腔機能は全身の健康と深い関わりを持っています。
一言で「口腔機能を維持する」といっても、その人その人の状態により、具体的に行うべき方法は異なります。

歯、口が健康な状態の場合

日頃の生活習慣を大切に、健康状態を継続していきましょう。

歯周組織が健康な場合、セメント質と呼ばれる歯根の部分は歯茎から見えることはなく、歯肉はきれいなピンク色をして、スティップリングと呼ばれる小さな粒状の凹みが数カ所に認められます。

食後には、正しいブラッシング(歯磨き)を行い、食べ物の残りかすや汚れをきれいに取り除き、虫歯にならないようにしましょう。

また、食事も大切です。歯の土台を作るたんぱく質や歯質を作るカルシウムなども合わせて摂ることを心がけましょう。特に、歯は永久歯になる時期に最もこれらの栄養素が必要です。そして、その後も、歯の健康のためにしっかり栄養摂取に努めましょう。

よく噛んで食べる、甘いものばかり食べない、間食をしない。このような日常の食事習慣も、健康な歯を保つためには大切なことだと言われていますので、歯の健康な状態が永く保てるようにしてください。

食べる機能を鍛える

歯磨きの大切さ

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虫歯がある、かみ合わせが悪い場合

虫歯は痛いだけでなく、そこに触れないように片側だけで噛んだり、歯にくっつきやすく柔らかいものばかり食べたりすることで、さらに歯に対して悪影響を与えることになります。

歯並びが悪い、かみ合わせが悪い場合にも、ある一定の部位で噛んだり、ブラッシング(歯磨き)がしづらくなるために、習慣的に磨き残しが生じ、虫歯になりやすく、さらに悪化する原因になります。

虫歯の状態を放置してしまうと、そこに食べ物のカスが溜りやすくなるために、歯垢がつきやすくなり、遂には歯石が沈着することになりますので、重篤な場合には通常のブラッシングでは、取り除くことができなくなってしまいます。

そのため、定期的に『歯石・歯垢(プラーク)』の除去や虫歯の治療、そして歯並びやかみ合わせを治す(歯科矯正)などの処置を「かかりつけ歯科医」によって受けるよう、正しい理解とともに対処することが大切です。

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・健康便り「矯正歯科」

歯周病になってしまった場合

歯周病になってしまうと、歯周ポケットが深くなり、歯周ポケットに溜まった食物残渣や歯垢(プラーク)、歯石等は歯磨きでは取り除くことが難しくなるため、このことが、さらに歯周病の症状を悪化させていく原因となります。

日常の歯のお手入れで、取り除くことができない『歯石・歯垢(プラーク)』は、「かかりつけ歯科医」によって除去してもらい、再び付着しづらい状態にしてもらう必要があります。

「かかりつけ歯科医」によって適切な処置をしてもらうことで、はぐきの腫れや、炎症が収まっていき、歯周ポケットの深さも浅くなりますので歯周病の進行を抑えることが期待できます。

しかし歯垢(プラーク)は食事をすれば歯や歯の周りに付着し、そのためそのままにすれば、再び、歯石が形成されることになるので、歯周病治療は一度限りで良いというものではありません。

また、歯周病は感染症です。病気、睡眠不足、ストレスを感じているとき等の抵抗力が低下しているときは『細菌=歯周病菌』に感染しやすい状態になりますので、十分な睡眠、適度な運動、ストレス解消、そして食生活や生活習慣の改善等は歯周病を治療していくうえでも大切です。

歯周病を治療し、完治した場合でも、1度歯周病に罹患した人は、残念ながら再び歯周病になってしまう可能性が高いので、再発を防ぐためにも歯周病治療後も、定期的に検診を受けるなどのメンテナンスをしっかりしていきましょう。

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・「歯周病」

介助が必要な場合

歯の健康と体の健康は深いつながりがあります。体の健康状態に支障があると、口腔機能にも影響が出てきます。口腔機能が低下すると、体の状態がさらに悪化の方へ向かってしまうことも考えられます。

そのため、ご自分で歯磨きができなった場合は、ご家族等に「口腔ケア」をしてもらうようにするとよいでしょう。

「口腔ケア」を行うことで、体の機能回復が認められた例もあります。「寝たきり」などになって「かかりつけ歯科医」に受診できなくなった場合には、訪問歯科診療などの制度もありますので、是非「かかりつけ歯科医」へ相談することをおすすめします。

口腔機能を維持・向上させることは、全身の健康を維持・向上することにもつながりますので、是非「歯と口腔」について今一度よく考え、大切にして戴ければと思います。